商標の力

弊所の顧問先との打ち合わせに際に、社長から「日本政策金融公庫の刊行物に当社の事例が掲載されましたよ」と冊子を渡されました。
冊子は『知財とともに世界へ』と題され、知的財産権に関する3社の取り組みが紹介されていました。3社とも海外展開に備えて戦略的に知的財産権を取得している小規模企業です。そのうちの一社として弊所の顧問先が採り上げられ、知的財産権に関する取り組みが紹介されていました。

紹介記事を読んで特に印象的だったのは、商標登録に対して過信せず、効力よりは取引先に与える信頼感や安心感に重きを置いているという点です。
世の中に健康の万能薬が存在しないのと同じく、ビジネスに対する万能薬、即効薬は存在しないと思います。特にビジネスの場合、相手があってのものですから、その存在を常に意識しながら戦略を立てていくという地道な作業が必要になります。

商標登録を例に挙げれば、相手に与える影響を想定しながら取得していくことが有効なように思います。ここで相手とは商品を購入する消費者であり、また商品の販売を担う店舗や問屋、商社などになります。基幹商品になりそうなものについては商標登録し、長く使用し続けることで、消費者との間に共感や信頼感などを構築することができます。また取引者に対しては、商標への真摯な取り組みが事業パートナーとしての信頼性の向上に繋がります。

ブランドというものは一朝一夕にできるものではなく、共感や信頼感など他者との間の継続した関係性を一つ一つ積み上げていくことでしか構築できないものでではないでしょうか。