建築物・内装の意匠

投稿者: | 2019年12月17日

来年(令和2年)の4月1日、改正意匠法が施行されます。
今回の改正は、意匠におけるプロパテントの姿勢を強く打ち出したもの。
これまで、意匠は「物品」の「形態」であることが大前提でしたが、今回の改正では、物品のように市場で流通する有体物ではない「建築物」「画像」も意匠であることが明確に定義されています(意匠法第2条)。また、店舗や事務所などの内装デザインについても意匠登録の対象となります。

先日、一級建築士の方とお話しする機会がありました。改正意匠法のことは建築界においても話題になっているようで、このときの話題も最近手掛けた内装の意匠登録に関するものでした。
いろいろとお話を伺っているうちに、意匠登録したいのは「内装」ではなく、ある「部材」ではないかと思われてきたので、そのことを説明すると、すぐに納得していただきました。やはりその道の専門家は他の分野のことに関しても理解が早いですね。内装の意匠は複数の物品で構成されていることが条件ですので、部材については従来の意匠という扱いになります。もちろん内装の意匠として出願・登録する道もあるのでしょうが、権利行使の有効性などを考慮すると、工業製品として市場で流通する「部材」で抑えておく方が有利になります(内装で権利化することによる宣伝効果は期待できそうですが)。

この部材については意匠登録出願することになりました。
これに部分意匠関連意匠をどのように絡めていくか、ここは弁理士の腕の見せどころです。もちろん費用との兼ね合いもありますので、費用対効果は常に意識しておかないといけません。

改正意匠法には、建築物・画像・内装といった登録対象の拡大のほかにも、権利の存続期間や関連意匠についても魅力的なメニューが含まれています。
出願のタイミングが悩ましいところです。。